アドラー心理学とは、オーストリア出身のアルフレッド・アドラー心理学者により提唱された心理学のひとつです。近年ではテレビでもとりあげられるようになり、ブームになっています。
元々アドラーはフロイトの共同研究者として関係をもっていましたが、新しい理論に基づく「Individual Psychology(個人心理学)」という心理学を築き上げました。
Individual Psychologyとはin(=not) + L.dividuus(=devisible 分けられる) + al(の性質)=分割できない存在という意味で、フロイトのこころと身体を分けた考え方ではなく、一つのものだとする意味合いでそう名付けました。
日本ではPersonalityの意味合いが強いので、アドラー心理学と言い換えています。

 

 

 

アドラー心理学の5つの基本前提(5Basic Assumptions)

個人の主体性(Creativity)
アドラー心理学では、個人をそれ以上分割できない存在であると考えて全体としての個人が心身を使い、目的に向かって行動していると捉えています。アドラー心理学では、個人の創造力や創造性を評価していて、それが個人の変化や変容を可能にする根拠となっています。よく主体性の心理学とも言われていますが、創造性の心理学と捉えたほうが意味合いは近いかもしれません。人間の生き方はその人特有のスタイルがあるということから、ライフスタイルとも伝えられています。

 

目的論(Teleology)
人は目的のために感情を使用すると考え、フロイトの「原因論」としての物事のとらえ方を逆行するような考え方です。
原因を突き詰めても病気はよくならない、過去にこういうことがあったからあなたはこういう人間ですと決めつけてもその考えが社会に何をもたらすのかを問い、「もし、この世で何かをつくるときに必要な、建材・権限・設備・そして人手があったとしても、目的…すなわちこころに目標がないならば、それらに価値はない」と述べています。

 

全体論(Holism)
アドラー心理学では、個人を心と身体のような諸要素の集合としてではなく、それ以上分割できない個人としてとらえています。心と身体、意識と無意識、感情と思考などの間に矛盾や葛藤、対立を認めていません。たとえるなら自動車のアクセルとブレーキのようなものであって、自動車を安全に走行させるという目的のために協力しているのと同じです。個人という全体が、心と身体、意識と無意識、感情と思考などを使って、目的に向かっていると考えるのが全体論です。

 

社会統合論(Social Embeddedness)
人間は社会的動物です。人間の行動は、すべて対人関係に影響を及ぼします。人間が抱える問題について、アドラー心理学では全体論から人間が抱える問題は、すべて対人関係上の問題であると考えています。
人間は人間社会において生存しているものであって、社会に組み込まれた社会的存在です。すべての行動には対人関係上の目的が存在し、社会的存在としての個人であると考えています。対人関係論とも言われています。

 

仮想論(Fictionalism)
アドラー心理学では、全体としての個人は相対的マイナスから相対的プラスに向かって行動すると考えています。人間は、自分が相対的マイナスの状態にあるように感じ、それを補償するために、相対的プラスの状態を目指しているかのように行動します。これを認知論とも言われていますが、現在の認知心理学との意味合いとは別のものです。

 

勇気づけ

これはアドラー心理学の有名な技法です。褒めるのでもなくしかるのでもなく勇気づけを行うことで横の関係を築いていきます。勇気とは欠点も弱さも受け入れ、ありのままの自分自身を受け入れていくことです。自分とうまくつきあう方法を知り、自分自身の味方になる=勇気づけができたなら、困難がこようとも乗り越えられると考えています。

 

 

 

幸福の3条件=共同体感覚

アドラー心理学のもっともベースになってくる哲学です。
幸福の3原則には「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」があります。
自分自身を受容できない人は他者を受け入れることができません。自分を責めてばかりで他者にそこをつつかれると傷つきやすくなってしまいます。まずは自己受容ができるようになることが大切だという教えです。
他者信頼は、人を信用でき、所属意識が高まる状態です。信頼できる相手がいれば困っているときに相手が手をさしのべてくれるでしょう。
他者貢献は、人は誰しも誰かの役に立ちたいと考えているという考えです。誰かに貢献することで自己受容がさらに高まり、より相手と関わりたいという気持ちが高まるのです。
こころデザインではアドラー心理学をベースにしています。この幸福の3条件はスパイラルアップを目指すことにより、職場の総生産性につながります。

メルマガ配信中

 

 

電子書籍発売中