イトーヨーカドーでは食品およそ2900点をAIが自動判別できる


主に訪日外国人客向けで、そのなかでもムスリムやヴィーガン(完全菜食主義者)の方へのAIプロジェクトが始まっている。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社NTTドコモ、フードダイバーシティ株式会社は2020年3月16日、東京都内のイトーヨーカドー6店舗でムスリムやヴィーガン(完全菜食主義者)の方向けの「食品判定システム」の実証実験の開始を発表した。

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実証実験では、客が専用のアプリを使い、店舗内の商品棚をスマートフォンで撮影すると、ムスリムやヴィーガンの方が食べてもいいものかどうかについて、アプリが判断材料となる情報を提供する。判定対象となる商品は、セブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム」の食品約2900アイテムだ。

実証実験をする店舗は、大森店、大井町店、アリオ北砂店、曳舟店、食品館三ノ輪店、食品館新宿富久店。期間は2020年3月16日から2020年5月31日までとなっている。

日本語で書かれた原材料名を翻訳アプリで調べる必要があった

ここ最近……の話はさておき、近年、ムスリムの方が多い東南アジアの国からの訪日旅行者が増加しているそうだ。また、ヴィーガンなどの方の訪日も増えている。こうした食の多様性があるなかで、日本で食品を購入する際、日本語で書かれた原材料名を翻訳アプリなどを使ってから、どれを買うかを判断しているケースがあるという。

今回、セブン&アイ・ホールディングスらが発表したのは、食品判別システムを使い、食品をスマートフォンで撮影するだけで、ムスリムやヴィーガンの方がその食品を食べていいかどうか判断するもの。

このシステムによって、食の多様性にあわせ、日本の店頭で食品を購入しやすくするのが狙いだ。

食品判定時には、判定結果を視覚的にわかりやすくするために色分けした枠で表示される。

ムスリムフレンドリーなアイテムはピンク色、ヴィーガンフレンドリーなアイテムは黄色といった具合だ。ムスリム、ヴィーガンの方が口にできないと思われるアイテムには黒もしくは灰色が使われる。

もちろん、食品購入の判断基準はユーザーによって異なるため、表示された判定をユーザーが最終的に判断する使い方を想定している。

この食品判別システムは、フードダイバーシティが提供するムスリム・ベジタリアン向け食事アプリ「HALAL GOURMET JAPAN」で提供される。アプリの利用料金は無料で、利用環境のハードルもAndroid OSなら4.0以上、iOSなら8.0以上なので多少古い端末でも利用できるのが強みだ。
※Android OS 4.0は2011年に、iOS 8.0は2014年にリリースされたOS

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セブンイレブンでは顔認証決済の実証実験を開始

今回、イトーヨーカドーで使われる技術には、ドコモのAI技術を活用した画像認識エンジンが使われている。ドコモの画像認識エンジンには、複数の商品が写った写真から個々の物体の位置を検出する「物体検出」と、検出した物体を画像データベースと照合させてどの商品に該当するかを特定し認識する「特定物体認識」のふたつの技術がある。

食品判別システムにおいては、株式会社セブン&アイ・ホールディングスが関わる取り組みだが、同社の子会社である株式会社セブン-イレブン・ジャパンでは異なるAI技術を使ったプロジェクトを進めている。

NECは3月13日、株式会社セブン-イレブン・ジャパンが2019年12月にリニューアルオープンした実験店舗「セブン-イレブン麹町駅前店」(東京都千代田区)で、顔認証決済の実証を開始すると発表した。麹町駅前店で顔認証決済を利用できるのは、セブン-イレブン社員限定だ。

顔認証決済の利用者は、事前に専用端末で顔画像やクレジットカード情報、確認用コードの登録をする。登録さえすれば、セルフレジ支払い時に顔と確認用コードの2要素認証によって決済が可能だ。

開発したNECは2018年12月から、セブン-イレブン三田国際ビル20F店においてNECグループ社員向けに顔認証決済の実証実験をしている。ちなみに、顔認証技術には、顔認証AIエンジン「NeoFace」が活用されている。このNeoFaceは、米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証技術の性能評価で5回目の第1位を獲得している。

Source: AI..
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